環境対応
バイオブリケットの開発
リスク回避から始まった新燃料の開発
鉄やアルミなどの金属を溶かし、クライアントの要望に添ったさまざまな部品を鋳造、製造しているコヤマ。これまで、原料となる金属を溶かす「キュポラ炉」の炉内温度を1,600℃以上まで上げるため、熱量の高いコークスを使用してきました。しかし、コークスは海外からの輸入に頼っており、常に供給不安と隣り合わせの状況が続いていました。そこで2010年、コークスの代替燃料として安定調達が見込める燃料の開発に着手。コヤマの新たな挑戦が始まりました。
化石燃料が大量消費されてきた理由のひとつとして、その熱量に対する価格の安さが挙げられます。その化石燃料を他の燃料で代替しようとした場合、コスト度外視では企業として成り立たちません。この課題をクリアする突破口となったのが、バイオマス※1でした。
地域のバイオマスを新たな燃料に
幾多の壁を乗り越え、多くの協力を得て、これまで産業廃棄物として処分されてきた木屑や丸太の樹皮、キノコ廃培地などのバイオマスを、廃棄物ではなく価値ある地域資源として買い取り、「バイオブリケット」※2として開発、実用化量産に成功しました。2021年には長野市が推進する「バイオマス産業都市構想」にも参画し、一層の研究を重ねています。
バイオブリケットでカーボンニュートラルを
現在、コヤマで使用するコークスの約20%が「バイオブリケット」に置き換えられています。鋳造業は高温で金属を溶かすことから、エネルギー多消費産業であり、CO2排出削減が業界的にも喫緊の課題となっている中、コヤマでは「バイオブリケット」を活用することでコークスの使用量を減らし、CO2排出抑制につなげています。国内ではキュポラの完全カーボンニュートラルを目指す企業が集結し2023年にワーキンググループが発足。国内で唯一、自社でバイオマス燃料を生産し量産化している鋳造メーカーとしてコヤマも参画し積極的な情報発信を継続しています。また「バイオブリケット」によって、これまで全くつながりのなかった地元大学や農業業界、地域の方々にコヤマを知ってもらう機会を得られたことも、大きな収穫となりました。
「三方よし」で持続可能な社会を目指す
バイオブリケットの需要が増えて生産が伸びることは、地元の地域資源活用の裾野が広がることにもつながっていきます。
――バイオブリケットを生産・活用する「コヤマ」
――廃棄物だったものが収入源の一つになる「地元企業」
――そこから生まれる「地域資源の好循環」
という“三方よし”の持続可能な地域循環型社会を築きたい。バイオブリケットを通して生まれた新たな縁を育み、コヤマはこれからも地域と連携し、地域と共に歩んでいきます。
※1 バイオマスとは、生物由来(植物や動物)の再生可能な有機資源
※2 バイオブリケットとは、農業や林業などのさまざまな産業で排出される有機廃棄物を原料として作られた燃料を指す
バイオブリケットは煙の発生が少ないうえ火持ちが良いため、天然薪の代替えとしての需要も高まってきており、今後は一般消費者向けの販売も目指し活動を続けています。
コヤマが取り組む環境対応
地域環境への配慮
騒音、振動、産業廃棄物、排水、臭気、廃熱等、工場の周辺地域の環境に影響をおよぼすあらゆる可能性に目を向け、除去ならびに回収再利用等の対策を講じています。また、企業市民として地域活動にも積極的に貢献しています。
安全でクリーンな工場への取り組み
いい製品づくりには、安全や美化保全に配慮した製造環境が欠かせません。新工場はもちろん、創業以来の製造現場も改善を重ね、全社一丸となって安全でクリーンな工場環境の徹底に取り組んでいます。
また、溶解炉をはじめとする工場内設備、装置の採用には環境対応を重視。省エネ、CO2の排出抑制、原料や廃熱のリサイクルなどに積極的に取り組んでいます。
環境方針
- 当工場の製品の製造及びサービスにかかわる地球環境の向上と企業活動を調和させ、継続的改善及び汚染予防を推進する。
- 関連法規及び当工場が同意した協定等を遵守する。
- 当工場の環境負荷の事前把握・自主管理と基準の積極的な設定により、環境目的・目標を定め、工場全体での継続的な環境保全活動を推進する。 この環境目的・目標は、定期的に見直し、必要に応じて改訂を行う。
主な取り組み
(1) 省エネルギー・省資源活動により天然資源の保護に努める。
(2) 廃棄物の低減、リサイクルに努める。
(3) 循環型社会の形成に努める。
(4) 省エネルギーによる環境に配慮した省力化機械を提供する。 - 当社で働く又は当社のために働くすべての人に対し、本方針が実行維持するように環境教育を実施し、本方針の理解・周知と環境意識の向上を図る。
- この環境方針は外部からの要求に応じて開示する。
株式会社 コヤマ
代表取締役社長 百瀬 真二郎